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非常用発電機の点検と整備の違いとは?目的と必要性を簡単に解説
非常用発電機は、停電時に建物や設備を守るための重要な装置です。
しかし、担当者の方からよく聞くのが、
「点検はしているけれど、整備が必要なのかよくわからない」
「どこまでやれば法令上問題ないの?」
という声です。
同じように見えてしまう「点検」と「整備」ですが、実は目的も役割も異なります。
今回は、両者の違いをわかりやすく整理します。
◆点検とは?|今の状態を“確認する作業”
点検の目的は「機器の状態把握」と「異常の早期発見」です。
故障しているかどうか、劣化が進んでいないかを確認します。
主に行う内容
・燃料、油量の確認
・バッテリー電圧の確認
・ホース、配線の緩みや劣化確認
・始動、停止の動作確認
・異音、振動、においの確認
・運転時の表示、警報の確認
点検は車でいうところの健康診断のようなもの。
「今は大丈夫か」「どこかに問題はないか」を見ます。
◆整備とは?|故障を防ぎ、性能を維持する作業
一方の整備は、点検と異なり、劣化している部分を交換したり、性能を回復させための作業です。
主に行う内容:
・エンジンオイル交換
・オイル/燃料/エアフィルタ交換
・冷却水交換
・バッテリー交換や端子の清掃
・ベルトやホースなどゴム部品の交換
・燃料配管、タンクのスラッジ除去
こちらは車でいう車検整備や予防整備に近く、
「壊れる前に交換する・動ける状態を維持する」が目的です。
◆点検と整備の違いまとめ
点検では設備の状態確認が中心で、部品交換や調整は行いません。
整備は必要に応じた清掃や調整など、点検で得た結果を基に実際に手を加えて性能を維持・改善し、故障やトラブルを防ぐ目的で行います。
◆点検だけしていても、動かないことがある理由
非常用発電機は普段ほとんど稼働しません。
動かさずに放置すると、
・オイルが劣化
・軽油に水分や殺菌が混入
・ゴムホースが硬化
・バッテリーが放電
といったトラブルが静かに進行します。
停電時に「動かない」「途中で止まる」というよくある故障は、整備不良が原因です。
◆まとめ
非常用発電機の管理は、
「点検して終わり」ではなく、「点検→整備」の流れで行うことが重要です。
・点検は「現状を知ること」
・整備は「動ける状態を維持すること」
両社が揃って、初めて非常時に信頼できる設備になります。
↓↓もしこんな状況があれば、見直しの合図です↓↓
・点検記録はあるが整備履歴がない
・年単位でオイルやフィルタを交換していない
・バッテリー交換がいつか分からない
・負荷試験が長年実施されていない
これらは実務上、非常に多いケースです。
「現状がこれでいいのか分からない」そんな場合でも大丈夫です。
設備状況に合わせた点検・整備・計画のご相談も承っております。
お気軽にボントン株式会社までお問い合わせください。
